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肩関節学会40年史

第23回日本肩関節学会 ご挨拶

会長
佐野精司

 肩に関する学術集会としては、世界で最も古い歴史をもっており、この第23回日本肩関節学会を担当させていただくことを大変光栄に存じております。
 特別講演の来賓としては若手のDr. John J. BremesをThe Cleveland Clinic Foundationから招き、Multidirectional Instability of the Shoulderに関して、演者独自の考え方を聞くことにいたしました。この講演は日整会教育研修認定単位として、認可されています。
 採用した中から、(1)腱板不全断裂の診断、(2)肩の多方向不安定症、(3)スポーツ肩障害について、主題(シンポジウム)を極力スリムにして選ばせていただきました。
 このほか、限られた日時と一つの会場発表という条件下で、例年のごとくポスター展示で発表をうかがうことにしてあります。すでに一会場で全演題を拝聴することは限界であり、今後の検討を要する重要課題であります。
 なお、学術集会終了の翌日には県・市民公開講座として、肩の痛み―肩の仕組みから治療まで―を三笠元彦、田畑四郎および藤原 誠各先生から拝聴出来るようになっております。
 今回、会長の独断で三つの新しい試みを行いました。
 第一は、日本肩関節学会雑誌「肩関節」がようやく、学術刊行物として郵政省から認可されました(平成8年7月)。したがって、今回の学術集会抄録集を「肩関節」21巻1号としてお届けすることにいたしました。この利点は発表者が投稿されなくても、業績記録として製本できることになり、また、その郵送料も第四種郵便としてお届けできることになります。
 第二は、本学会員であって未認定医の方々には、学術集会参加費を減免することにいたしました。これは費用に限界がありますので、早い者勝ちにさせていただきます。
 第三は、学術集会の会期中に公開講座を、組み込むことは、物理的に不可能になりましたので終了翌日の午前中にいたしました。
 これらは今回限りかも知れませんが、一つのステップとしてご理解いただき、ご批判を賜りたいと思います。
 皆様、どうぞお揃いでご参加下さいますようお願いいたします。

親しかった藤巻教授(昭和大)と

前年度会長の尾崎先生と