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肩関節学会40年史

第34回日本肩関節学会の開催にあたって

会長
玉井和哉

 日本肩関節学会の第34回学術集会を栃木県宇都宮市にて開催いたします。世界で最も歴史の古い肩関節学会を主催させていただけることは、この上ない光栄であり、獨協医科大学整形外科教室にとりましても大変な名誉でございます。関係各位に心からの感謝を申し上げます。
 今回は195題という史上最多の演題申し込みをいただきました。いずれも興味深い演題でしたが、厳正な査読の結果、183題(口演56題、ポスター127題)を採用させていただきました。演題申し込みをいただいた会員の先生方、ならびに査読をお引き受けくださった役員の先生方に、改めて御礼申し上げます。
 今回の学術集会では『肩外傷の新たな診療指針を求めて』というスローガンを揚げ、主題として上腕骨近位端骨折、外傷性肩関節脱臼を取り上げました。肩外傷のマネージメントに関してはすでに一定のスタンダードがありますが、なお不明確、不十分な面もあり、もう一皮剥ける必要があるのではないかと感じていたためです。上腕骨近位端骨折については、第32回、第33回の本学会に続き、三たび主題といたしました。目標は、骨折型分類や治療法の選択について一定の指針を出すことです。今回が3年計画の最終年ですので、ぜひ実らせたいと考えております。外傷性脱臼については、外旋位固定の有用性、スポーツ選手の初回脱臼に対する手術の是非などがトピックスとなっています。最新の知見を持ち寄って、このcommonな外傷に対する現代的な診療指針を討論していただければと思っております。
 また、これら2つの主題の討議資料とするため、ホームページ上で会員の皆様にアンケートをお願いしましたところ、こちらも多数のご回答をいただきました。重ねて御礼申し上げます。
 海外からの招待講演者としては、フランスからPascal Boileau教授をお招きしました。Boileau教授はarthroscopistとしてもご高名ですが、reverse shoulder prosthesisに関しても顕著なご業績があり、今回はこの人工関節についてのご講演をお願いしてございます。また今年は日欧交換留学生として、ベルギーからNicole Pouliart先生、イタリアからRaffaele Garofalo先生が日本肩関節学会に参加されます。大いに交流を深めていただきたいと思います。
 そのほか、本学会の学術プログラムではありませんが、第1日目の夜に『私の関節鏡視下手術』と題する特別企画を用意しました。この分野のリーダーとしてご活躍中の中堅・若手の講師にお話しいただく予定ですので、自由に、そして納得いくまで討論していただきたいと思っています。
 宇都宮はギョーザ消費量日本一の町です。多種多様なギョーザをぜひご賞味ください。またユネスコの世界文化遺産に指定されている日光の社寺は、宇都宮からわずか1時間の距離ながら、神秘に満ちた別世界を味わっていただけることと思います。多数の先生方のご参加を心よりお待ち申し上げております。


  • 会長挨拶

  • 口演発表

  • 特別講演(Pascal Boileau教授)

  • Boileau教授ご夫妻とともに

  • SECECフェロー(Pouliart先生とGarofalo先生)・原正文先生

  • 髙岸直人先生ご夫妻・山本龍二先生ご夫妻

  • 濱弘道教授と福田宏明教授

  • 信原克哉先生・三笠元彦先生・Nicole Pouliart先生

  • 特別企画(夜の討論会)

  • 獨協医科大学スタッフ

  • レディーズプログラム(日光金谷ホテルにて)