JSSFR 日本肩の運動機能研究会 Japan Society of Shoulder Function Reserch


日本肩の運動機能研究会 代表世話人
村木孝行(東北大学病院リハビリテーション部)

 日本肩の運動機能研究会の世話人会代表を努めさせていただく理学療法士の村木孝行と申します。これまで日本肩関節学会で併催されてきた肩の運動機能研究会は2019年10月より「日本肩の運動機能研究会」と名称が変更され、日本肩関節学会内の組織として承認されました。

 この会は医師以外の肩関節診療に携わる関連職種の議論の場として、2003年の第30回日本肩関節学会開催時に会長の高岸憲二先生のご厚意により肩フォーラムが設けられたのが始まりです。その翌年の第31回日本肩関節学会(筒井廣明会長)で第1回目の肩の運動機能研究会が併催されて以来、毎年開催されるようになり2019年現在で第16回を迎えました。第1回開催時には100名程度の参加者でしたが、その後参加人数が飛躍的に増加し、ここ数年では1,000名を超える参加人数となりました。この人数は米国や欧州の肩肘セラピスト学会の参加者と比べてみても10倍近くの参加人数になります。

 このように多くの方が参加され、様々な意見や要望が聞かれるようになりました。最も多かったのは研究会で発表された内容が医学論文情報データベースなどに記録として残せないか、ということでした。これまでは本研究会の発表演題情報は日本肩関節学会に参加し、抄録集を手に入れる以外に入手方法がありませんでした。データベースに登録するには事務局を置いている組織が申請する必要があります。そこで日本肩関節学会内に「肩の運動機能研究会あり方ワーキンググループ」が立ち上がり、本研究会の組織化について多くの議論や検討を経て、日本肩の運動機能研究会の発足に至りました。

 今回の組織化により、2020年度以降の本研究会において一般演題を発表する演者は日本肩関節学会の会員であることが必要となりました。それに伴って、日本肩関節学会における医師以外の職種の会員種別として、準会員1号と準会員2号が設けられました。準会員1号はこれまでの準会員と同じ権利と義務を有します。準会員2号は本研究会で演題発表のみを可能とする新しい会員種別です。詳しくは「日本肩の運動機能研究会とは?のページタイトル」をご参照ください。このようにニーズに合わせて会員種別を選択できるようになりますので、より多くの方にご入会いただければ幸いです。

 本研究会の組織化に伴い、2020年度以降の発表演題に関しては、抄録本文を除く演題情報が医学文献情報データベースに掲載される予定です。また、会員は日本肩関節学会や本研究会に関連する情報を受け取ることができます。このような新しいシステムに移行していきますのでご理解とご協力をよろしくお願いいたします。将来的には、本研究会内の情報・意見交換の活性化に加えて、他団体との交流や教育的な内容の提供などにつながることを期待しております。なによりも、肩関節障害に悩む患者さんに有益な会になることを目標としてまいります。どうぞよろしくお願い申し上げます。