日本肩関節学会50年史

安達長夫先生を偲んで

望月 由

日本肩関節学会名誉会員である安達長夫先生は、広島で開催させていただきました第43回日本肩関節学会学術集会最終日の2016年10月22日に学術集会の成功を看取るように逝去されました。学術集会を無事終えることができたのは、安達長夫先生がわれわれを見守っていて頂いたおかげと思っております。(写真1)

安達長夫先生は、1958年に広島大学医学部を卒業し、広島大学整形外科学教室に入局されました。1967年に広島大学医学部附属病院助手になられ、1968年には広島大学医学部付属病院講師、1978年から広島大学医学部付属病院助教授を歴任され1987年に中国労災病院副院長に就任されるまで、広島大学整形外科学教室を長年にわたり支えて下さいました。

先生は世界で最も歴史のある日本肩関節学会の設立メンバーの一人として活躍されました。
"The Shock Troop to the States"のメンバーの一員として、米国各地を訪問し講演され米国肩関節外科の専門家と親交を結ばれました。(写真2)その後、1981年に第8回日本肩関節研究会を広島で主催されました。(写真3、4)

広島の肩関節外科のパイオニアとしても後輩を積極的に育成されました。われわれを長年牽引していただき、多くの教えをいただきました。小生に肩関節外科をお教えいただき、さらに小生が学術集会会長に選出されるためにご尽力いただいた恩人でもあります。肩関節外科についてのみではなく、礼儀作法や人生に関する諸事万端にご指導いただきました、小生にとって肩関節外科のみならず人生の師であります。

日本の肩関節外科の発展に尽くされた先生の功績は極めて大きいです。

先生のご冥福を心よりお祈り申し上げております。

  • 写真1)安達長夫先生
  • 写真2)米国訪問(”The Shock Troop to the States”)
  • 写真3)第8回日本肩関節研究会
  • 写真4)第8回日本肩関節研究会のディナークルーズ

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