日本肩関節学会は1974年に『肩関節研究会』として発足して以来、今年でめでたく50周年を迎えました。その歴史と経緯は2014年に諸先輩がたのご尽力で40年史ウェブサイトとして公開されています。今回、50周年を迎える事業の一つとして最近10年間の経緯を追加した50年史を作成することとなり、2021年より担当理事の菊川、国分毅委員長、柴田陽三アドバイザー、委員8名の計11名で活動を開始しました。
50年史として新たに追加した項目は、日本肩関節学会の一般社団法人化、リバース型人工肩関節の本邦への導入、日本肩の運動機能研究会の発足と変遷についてです。国際交流、アジア肩肘関節学会についてはこの10年の変化を加え、修正加筆しました。これら各項目については最も深く関わった諸先生がたにご寄稿いただくと同時に、一部委員の先生方にも原稿作成に加わっていただきました。
今回の50年史で特筆すべきことは主要な部分につき英語版を作成したことです。委員の先生方で役割分担し、英訳に奔走していただきました。世界で最も長い歴史を刻んできた日本肩関節学会の歴史と取り組みを英語で発信することは、世界の肩関節外科の発展にも貢献でき、大変有意義と考えます。
この50年史編纂にあたりましては、多数の名誉会員、功労会員、代議員、会員の方々にご寄稿ならびに資料、情報の提供をいただきました。誠にありがとうございました。編集作業を行うなかであらためて日本肩関節学会の歴史、諸先生方のご苦労を垣間見ることができ、多々感銘を受けました。コロナ禍のなか、企画、資料の整理と編集に尽力いただいた国分委員長をはじめ委員の先生方、雑務一切を引き受けてもらった事務局の川村女史も素晴らしい機会を与えていただいたと感謝していると思います。
今後、日本肩関節学会が60年、70年とさらに飛躍を遂げることを祈念し、編集後記とさせていただきます。
菊川和彦 記