会長
望月 由(県立広島病院整形外科 主任部長)
2016年10月21日(金)22日(土)の2日間、リーガロイヤルホテル広島において、第43回日本肩関節学会学術集会および第13回肩の運動機能研究会(会長 菊川和彦)を開催させていただきました。お陰様で1,500名を超える参加者をお迎えし、無事終了することができました。開催に際しましては、会員の先生方をはじめメディカルスタッフの皆様のご支援を賜りましたことを心より御礼申し上げます。
広島では、故安達長夫先生が第8回肩関節研究会を1981年に主催されて以来35年ぶりの開催となりました。安達長夫先生は肩関節外科の恩師であり、さらに小生が学術集会会長に選出されるためにご尽力頂いた恩人でもあります。残念ながら、今回の学術集会の最終日に逝去されました。安達長夫先生が我々を見守っていて下さったおかげで、今回の学術集会を無事終えることができたと思っております。先生のご冥福を心よりお祈り申し上げます。
本学会のテーマは、「覧故考進-Regeneration-」としました。「覧故考進」とは、先輩の業績を引き継いで、将来の局面を切り開くという意味です。世界の肩関節外科における日本肩関節学会の貢献、特に日本肩関節学会の先輩方が達成した多くの偉業を知らない若い世代の先生方が増えています。先駆者達が、使命感をもち創意工夫を積み重ね、貴重な研究成果に至った経緯や方法論を若い世代の先生方に伝えることは、今後の発展の礎になると考えました。この学会のテーマにそった「覧故考進セミナー」を6組の先生方にお願いさせていただき、すべてのセミナーが大変好評でした。また、その様子を地元のテレビ局が取材にこられ、広島地区で1週間放送され、好評を博しました。そして、国際化の流れを今回も引き続き進めるため、英語セッションを継承しました。さらに国際化を加速するように、昨年4月に広島で開催されたG7広島外相会合に続き、5月にオバマ大統領が、現職の米国大統領として初めて広島を訪問しました。この歴史的な出来事を機に、国内外を問わず多くの方々を国際都市広島にお迎えし、戦後71年を経過し被爆から復興再生した広島の現状を世界に伝えることは大変意義深いことでした。一方、医学の分野でも再生-Regeneration-は最新のトピックです。広島大学学長の越智光夫先生が開発された培養細胞軟骨移植に代表される組織再生は今後の医学および医療の永遠の命題であり、日本肩関節学会として今後取り組むべき課題と考え、「Regeneration」というテーマを掲げました。復興再生した広島から、第43回日本肩関節学会学術集会を通して、「No more war」の平和のメッセージが世界へ発信されたことは、医学の世界のみならず、全世界へ貢献できたのではないかと考えました。
最後に本学会を開催するにあたり、歴代の学会長、特に第41回の森澤佳三会長と第42回の井樋栄二会長から細かい点にまで多くのご助言をいただきました。また、理事長をはじめ理事の先生方、代議員の先生方からも運営について多くのご助言をいただきました。この場を借りて厚く御礼申し上げます。
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全員懇親会
マツダzoom zoom球場から駆けつけてくれたホーカーの皆様と1,000人以上の参加者でCCダンスを踊りました。