日本肩関節学会50年史

第45回日本肩関節学会を終えて

会長
菅本一臣(大阪大学運動器バイオマテリアル寄附講座)

このたび第45回日本肩関節学会を2018年10月19日・20日の両日に大阪国際会議場にて主催させていただきました。当日は好天に恵まれた結果、2,000名近くの参加者があり大成功に会を終えることができました。

本学会のテーマは「肩関節を議論する discuss the shoulder」でしたが、日本肩関節学会では遠藤寿男先生のloose shoulderや信原克哉先生のrotator interval lesionなど独自性のある研究を様々に輩出してきたという輝かしい歴史があります。そのたいまつの火を後に続く先生方に渡していくためにも、本学会を成果あるものにしたいと思い、そのためにできるだけ多くの先生方には今回の学会のテーマにあるように、許される限りの時間をかけて肩関節を十分に議論することに努めました。そのために全演題を口頭での発表とし、ポスター発表は無しといたしました。

また新しい?試みとして昔は広く行われていた「宿題報告」を提案させていただいておりましたが、2テーマに関して1年間の準備期間をもって十分な検討を行っていただいた成果を本学会にて報告してもらいましたが、大変内容のある発表が多く見られました。

これも今回の新しい試みでしたが「なにわ賞」(最優秀発表演題賞)を設けました。これは年齢制限なく、本学会で最も素晴らしい発表を行った方に対して賞(賞金付き)を与えるものです。それに対して石谷栄一先生(福岡志恩病院 整形外科)が見事選出されました。

一方では、海外からの招待者は欧米およびアジアからの重鎮というよりはこれからを担う中堅の先生方を多くお招きいたしました。その方々が将来日本肩関節学会との国際交流のキーマンとなってもらえるように期待して招待いたしました。

会長講演では僭越でしたが「形や動きから見る肩関節の不思議」というタイトルで、私の20年以上をかけた知見を紹介させていただきました。

本学会は学術集会としての使命も果たせましたが、一方では会員の親睦を図ることも重要と考えました。全員懇親会ではテレビ大阪の全面協力を得て「たこ焼きレインボー」の女の子たちのコンサートを含め楽しい会とすることができました。

最後に、以上の様々な活動は参加いただいた会員の皆様方のご協力があってのことであり、この紙面をお借りして厚く御礼を申し上げたいと思います。

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